あ~イク恋愛生欲情の扉

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宝乃ありな の写メ日記PHOTO DIARY 宝乃ありなのプライベートを覗き見! 随時更新中!

2024年 5月 の写メ日記一覧
宝乃ありな

宝乃ありな(26歳)

T160.B90(G).W58.H87

ゆがむ おじかん です

ゆがむ おじかん です

ハマコは愛人のマサオと暮らし始めた。
だけど、
ハマコの旦那も愛人を作って帰らなくなっていたので、お互い様だった。
だけど、
どうせなら恋に落ちたために幸福で何の不自由もない結婚生活を捨てた女というイメージのほうが、遥かに劇的で燃え上がりマサオを喜ばせると思った。
だからハマコはとっくに夫婦生活は破綻していたくせに、
「なんの問題もない旦那を捨てて、あなたを選んだ」
みたいな嘘をついた。
案の定、うんと若いマサオはハマコをきつく抱き締めて感極まって泣いた。
「世界中の誰を敵に回しても、ぼくが、あなたを守ってみせる」
ドラマや漫画で出てきそうなこの台詞を実際に自分の耳で聞いた時、彼女は陳腐の中に真実は宿るのだと感動した。
時代が移り変わっても真実は残る。
ハマコは39歳。
マサオは、まだ大学生になりたて。
マサオは、この若さで、世にも陳腐で感動的なロマンスの主人公となったのだ。
僕たちの新しい生活のために大学をやめる、猛反対する親とも縁を切ってきた。
とマサオが告げた時、ハマコは胸を詰まらせた。
そして私も働くと言った。
するとマサオは水商売だけはやめてくれ、と言う。
酔っぱらいの目にハマちゃんをさらすなんて出来るもんか。
耐え難い。
世の中の男たちが、みんなハマちゃんのことをいやらしい目で見ている。
耐えられないよ。
閉じ込めておきたい。
ぼくのハマちゃん。ぼくのハマちゃん。
そう言いながらマサオは、また感極まって泣き出した。
ハマコもわあわあと泣きながら
わたしのマサくん、わたしのマサくん、心配しないで。
わたしダスキンのお掃除サービスとかに申し込んでみるっ。と提案してマサオを安心させた。
そして
ふたりで感極まって抱き合い、いつまでもわあわあと泣いていた。
彼は何度も、ごめんなと呟く。
「なに不自由ない暮らしをしていたのに、ぼくのせいで苦労をかけて。
このすべすべのハマコの手が掃除で荒れてしまうなんて、想像しただけで胸が張り裂けそうだ。
ぜんぶ僕のせい。
それでも、ぼくは、この手を離したくない!!」
それを聞いてハマコは首を傾げる。
いや、お掃除サービスの人たちは確かゴム手袋をしているんじゃないっけな。
いずれにせよ掃除が苦手なハマコは、そんな仕事に就けるわけもなく、
働いてるふりをしてごまかしてパチ、ンコで時間を潰していた。
だからお掃除サービスの人がゴム手袋をはめてるか、はめてないかなんて、知ったこっちゃないし、これからも確かめようがない。
マサオを感動させたいという思いから、慣れない労働をしているふりを続けた。
ハマコはマサオに自分のことをかけがえのない人と感じてほしかった。
運命の人と出会えたという幸福を彼に十二分に与えたかったのである。
それに心を砕くことがハマコの生き甲斐である。
マサオはそこらの今時の若者とは全然違う、と思いたい。
ジャンクフードみたいなガキ共の中で、彼だけが純粋な綿菓子のようだ。
湿り気を与えると、たちまち甘く溶ける。
場面は切り替わり、
ハマコは旦那と離婚をした。
心置きなくマサオと甘い生活を送っていた。
そんなある日マサオの母親と父親が訪ねてきた。
とても嫌そうな顔で、
まじまじとハマコの全身を眺める。
そして遠慮がちに、こう言う。
「失礼なことを言いますけど、
いまは、まだ綺麗だからよくても、あなたが、もっと歳を取ったときに、うちの息子は、まだまだ若い。
そのときにうちの息子が責任を取れるとは思いません」
まあ、その通りだろう。
普通の親の反応だろう。
まだ学生の息子が、
10以上年上の女を連れてきて(しかも、いくら夫婦関係が破綻してるとはいえ、いちおう不、倫から始まった)
結婚するとか眠たいことを言い出したら、
やっぱり普通の親なら、ひっくり返りそうになるだろう。
どんなに大人ぶってみても、
マサオは親から見ても世間から見ても子供なのだ。
ハマコもマサオも無言でうつむいて座っている。
マサオは無言で立ち上がりお湯を沸かし始めた。
そして箱からポットを取り出そうとして、とつぜん笑い出してハマコに話しかけた。
「この箱にある説明書き、すげえ、おかしい。
『ガラスは割れるものです。お取り扱いには十分にお気をつけください』
だって。
当たり前じゃんなー、ガラスが割れんのは」
「アハハッ、ほんとねー、余計なお世話よねー」
「陳腐なことをさー、いちいちさー」
「でも真実だから、頷いちゃうよねー」
そう言いながら、ふたりはいつまでも笑っていた。
真面目な話をしてるのに、
それを無視して、
イチャイチャして、すっかり自分たちの世界に入っているふたりを見ていたマサオの母親は、とてつもない怒りに襲われたらしく、
すくっと立ち上がる。
そしていつまでも呑気にゲラゲラと笑いあっているマサオとハマコに近寄り、
マサオの手からポットを取り上げた。
そして、
きょとんとしているふたりの前で、
ポットを思いっきり床に投げつけた。
もちろん、割れた。
の いつかの夢シリーズ3

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