あ~イク恋愛生欲情の扉

あ~イク恋愛生欲情の扉

札幌市中央区南5条西5丁目 第2東亜すすきのビル8F | 営業時間:8:30〜23:59

お電話で「スポット見た!」とお伝えください!!

011-563-6919

宝乃ありな の写メ日記PHOTO DIARY 宝乃ありなのプライベートを覗き見! 随時更新中!

2024年 4月 の写メ日記一覧
宝乃ありな

宝乃ありな(26歳)

T160.B90(G).W58.H87

ゆがんで あえぐ おじかん です

ゆがんで あえぐ おじかん です

「これ、なんていうか知っている?」
椅子を窓のそばに、ひきずりながら、ヒナコが聞くと、旦那は、さして興味無さそうに、
きょとんとして、聞き返した。
「これってどれ」
「まどのそと」
ヒナコは背もたれを、またぐかっこうで、馬に乗るみたいに、その椅子に座った。
「まどのそと?」
旦那は、後ろからヒナコを抱き抱えるようにして、椅子にまたがる。
「プルキニエ現象って言うんですって」
ヒナコが得意気な顔をしながら、そう言って、手を窓の外に出した。
手は異様に白く見え、何だか異次元の物体のようだった。
とろとろのあお、あいまいなあお、ふしぎなあお、なつかしさのあるあお。
旦那は、やっぱり、さして興味なさそうで、ヒナコの首に唇を押し当てた。
熱い息。
幸せ過ぎて、ヒナコは一瞬、気が遠くなる。
ひとつになりたい。
だけど残念ながら、出会った時も、付き合っているときも、結婚をした今も、旦那はEDである。
夫婦喧嘩をした時は、ヒナコは、いちばん旦那を傷つける言葉を考えた結果、
「たたないくせに」
とか言ってしまう。
ヒナコの期待通り、旦那は深く傷つき、そのあと三日くらい、口を聞いてくれなくなるし、とても冷たくなる。
口は聞いてくれなくなるけど、
「おこっているの?」
と聞くと、
「おこっている」
とは答えてくれる。
「わたしたち、もう、おわりなの?」
と聞いたら
「おわりじゃない」
と答えてくれる。
「たたないくせにっていわれたら、どれくらい、きずつくの?」
と聞いたら
「おれにとっては、じ、さつしたくなるれべる」
と言っていた。
それでも、ヒナコは感情的になると、やっぱり
「たたないくせに!いますぐ、死んで詫びろ!」
と、モラハラをしてしまう。
そのあと、落ち着いたときに、
「ごめんね、たたないくせにとか言って」
と謝ると
「いいよ、慣れた」
と許してくれる。
そんな修羅場をくぐりぬけて、夫婦生活五年目に突入しようとしている。
今でも寝室は同じで、ベッドも同じで、一生に寝るし、仲はいいほうだと思う。
毎晩毎晩、わーい今日も一緒に寝れると思うし、
キスされたら、わーいチューされたと思うし、ヒナコは世界で一番、ちょろい妻になった。
不満はない。
あるとしたら、ひとつになれないことだけである。
その日、寝る前に、魂の遊離について、旦那に話してみた。
「ユウリ?」
「たましいが肉体を遊離して、どこか、よその場所をさまようんだよ。
そういうのって、あるとおもう?」
どうせ興味なさそうな反応をするのかと思いきや、旦那は意外にも興味深そうな表情をしたあとに、じっと考えて、
「あるとおもう」
と答えた。
ヒナコは、なんとなく、旦那が否定してくれたほうが良かったような気がした。
そして、なんとなく、その会話をしたあとに、ヒナコは、猛烈に浮気がしてみたくなった。
なぜかは、わからない。
浮気をしてみよう。
何か新たな発見があるかもしれない。
そう思いながらヒナコは、ポーカーフェイスを装い、旦那に添い寝されながら眠った。
「おねえさん、エッチっぽい」
いもくさい大学生が、卑しい顔でニタニタとしながら、ヒナコの絹の下着を見て、緩んだ声を出した。
飴色のメガネが、旦那のメガネに似ていた。
だけど旦那とは、まったく違う系統の男である。
大学生という情報も、あくまでも自称なので、ほんとうのところはわからないし、べつに興味もない。
ヒナコが興味があるのは、浮気だけである。
浮気したら世界が変わるのかどうか、である。
とりあえずヒナコは、「なんぱ」され、のこのことついていき、いま、てきぱきと服を脱いでいる。
「おねえさん、手慣れているね」
「わたし、浮気するのなんて、はじめてよ」
「えっ、じゃあ俺のことが好みだったってこと?うれしいな」
むしろ苦手なタイプだよと思いながら、ヒナコはポーカーフェイスを装った。
ベッドに入ると、自称大学生が、
「おねえさん、さみしいんでしょう、俺がなぐさめてあげる」
と、安手のジゴロみたいな台詞を言い出したので、驚いた。
そんな台詞、どやりながら言ってくる男が、本当に存在するのか。
「さみしくないけど……」
「じゃあ、どうして俺についてきたの」
「もう黙って」
ヒナコは、彼の唇を塞いだ。
裸になった大学生は、ひどく痩せていて、軽薄な外見に似合わずデリケートなせ、っくすをした。
気持ち悪いと思った。
動きも、台詞も、何から何まで、きもい。
ヒナコは、ポーカーフェイスを装いながら、あえいでみた。
私は何をしているんだろう、何をしたかったんだろう。
心細いせ、っくすだった。
外国に売られた子供みたいだと思った。
売られたことないから、わからないけど。
ヒナコは大学生にしがみつきながら、あえぎ声を出した。
心底、さみしかった。
大学生が言った通り、ヒナコは、寂しい女になってしまった。
こんなに痩せっぽっちの、通りすがりの坊やの体に、しがみついて、なぐさめられているのだ。
初めての浮気を終えて、そのあと、大学生から連絡が何度か来ていたけど、スルーしていたらピタリと来なくなったから、諦めたのかと思っていた。
ある日、何気ない旦那との会話で、そうではないと気付いた。
寝る前に、旦那が唐突に、こんなことを言い出したのだ。
「俺さ、この年齢で生まれて初めて、いたずら電話したんだよね」
なにそれ、と笑うヒナコに、旦那が笑顔で、こう続けた。
「一日に、五十回も、かけちゃったの。
着信拒否されたから、違う番号からかけたり、公衆電話からも、かけたし。
怖がっているだろうな」
そう言う旦那の笑顔が、本当にいつも通りの旦那だから、まさに狂気だと思った。
それ以上は何も言ってこなかった。
もう二度と浮気しないと心に決めた瞬間だった。
「おこっているの?」
と聞いたら
「おこっている」
と答えてくれる。
「わたしたち、もう、おわりなの?」
と聞いたら
「おわりじゃない」
と答えてくれる。
やっぱり、いつも通りの旦那だし、いつも通りの私だし、いつも通りの夫婦である。
きっと、これからも、プルキニエ現象の話をしたり、魂の遊離の話だってできるし、これからも、きっとEDだし、これからもケンカの最中に「たたないくせに」と、乱暴な言葉をぶつけたら、三日くらい口を聞いてくれなくなる。
これからも、毎晩、わーい一緒に寝れると喜ぶ、旦那に一途で、旦那のことしか見えていない世界で一番ちょろい妻だ。
そうでありたい、あってほしい。
それから数ヵ月後、旦那が公園で、ち、かんをしているのを目撃してしまった。
「ほら俺、たっているか?
たっていないだろう。
何をそんなに怖がっているんだ。
俺が何をしたんだ」
そう言いながら、むりやり、女性の手を引っ張り、股間を触らせていた。
泣きながら嫌がっている女性に
「たっているか!?
たっていないだろう?」
そう怒鳴り付けている旦那の姿は、キチ、ガイそのものだった。
いったい、どうしたんだろう。
いま旦那は、たましいと肉体が、遊離しているのだろうか。
同じ女性として、女性にたいして同情しなくてはいけない場面なのに、ヒナコは嫉妬をしてしまった。
いつも穏やかで感情をおしこ、ろす旦那が、感情的になっているのだ。
私の前で、そんな姿、見せてくれたことないのに。
ヒナコは、旦那のことを失う恐怖を、初めて感じた。
だから、その、ち、かん現場を見てみぬふりして、その場から、そっと去った。
帰宅した旦那の前で、何も知らない、何も見ていない健気な女房を演じた。
嫉妬というのは相手を縛るものかと思っていた。
だけど嫉妬に縛られて、がんじがらめになるのは自分なのだと、生まれて初めて知った。
旦那の、ち、かんを目撃してしまった、その夜、寝る前に、旦那が襲いかかってきた。
荒々しく唇を奪われた。
それは、今までのどんなキスよりも、どんな抱擁よりも、官能的だった。
ほんとうに、狂おしいくらいに官能的だった。
しかも、おどろくほどに、だんなの、それが、かたくなっているのだ。
そして、かたくなった、それを、ヒナコのなかに、一気にいれてきた。
ヒナコは、嫉妬で、いっぱいになった。
憎い、○ろしたい、と思った。
やっと、ひとつになれたのに、なぜか悲しくて、むなしくて、何も嬉しくなかった。

一覧に戻る
スポットナビ
スポットナビ